Recurをご存知でしょうか、
アメリカにあるNFTプラットフォームです
有力IPを抱え一時期期待をされていましたが、苦戦しております
その要因と感じるものを書いていこうと思います。
Recurについて
会社名:Recur
HP:https://www.recurforever.com/
所在地:アメリカ デトロイト
Recurの概要
2021年12月に$500万をシード投資で得た新興形のNFTプラットフォーム企業です。
ツイッターやFacebookにも投資をしたゲイリー・ヴェイナチャック氏も投資しています。
特徴として有力なIPときちんとした契約を交わしNFTを発行することにあります。
ちゃんとしたブランドのNFTがでてくること、契約が交わされていることで
ユーザーは安心を得られます。
直近だと忍者タートルズ(実はRecurもタートルズの権利を持っています)、キャプテン翼とIPはトラブルが多いです。
実際にRecurから発行されたNFTはこんな感じ
Nickelodeon(アメリカの子供向けアニメ)
ハローキティ
ケアベア(アメリカの子供向けアニメ)
他にも今年映画が公開され大ヒットしたTopGunやスタートレックといった有力なIPのNFTを発行しました。
凄く魅力的ですね!
Recurパスの存在
RecurはNFTを購入する際の条件の一つとなるパスを発行しています。
RecurPassとよばれるもので2021年の12月頃に$300で販売されました。
人気のあるIPを多く抱えるRecurだからこそ供給が足りず競争が発生してしまいます。
自由に販売すると買えない人が多く出てしまいます。
こうした購入できない人を減らすために購入者を限定するRecurPassが発売されました。
12月頃、NFTがこれからの技術と期待されていた時期で
非常に人気でした、上限なしで販売されたため7万個売られました。
はっきりいってかなり多いので、よろしくはないですね。
Recurが行ったセールの成績
NFTU
大学生のバスケットボール大会のNFTカード化したようなものだったと思います。
バスケットボールが国民的スポーツのアメリカですから大学バスケットボールも
MarchMadnessなんて呼ばれて非常に人気があるようですよ!
先行して大成功を収めているコレクションカードNFTのTOP SHOTを意識したような
コレクションでした。
ただ、比較するとプレイシーンを動画にしたTOPSHOTに対し
動かないNFTUはクォリティが微妙な感じ。
セール価格は比較的安価でしたが販売直後に割れてしまいました。
またRecurパスホルダーも購入者が集まりすぎてしまい購入できないという
悪いスパイラルがありました。
7万人が集まると物が足りないことが露呈しました。
Star Trek
人気のドラマシリーズ、スタートレックですね。
宇宙船のNFTが販売されました。
将来はゲームを開発するというPFP主体のRECURにしては
将来性のビジョンもある強めのNFTでした。
宇宙船のNFTに対して、乗員であるクルーがエアドロされる感じかな。
恐らくですが、冒険して新しいNFTを得るという感じです。
こちらも価格は半分以下になりました。
8月現在も開発中のようです。
NICKELODEON
幼児向けケーブルテレビに提供されているアニメとのコラボレーションNFTです
こちらは人気のIP、さらにOpenseaでの取引を開始したため初動は好調でした。
今までのNFTはRecur内のマーケットでの取引だったので資金の流入が限られていたのです。
資金の問題が少し解決されました。
Openseaでは1/1NFTもオークションで販売され高額成立しました。
他のジェネラルティブも0.4ぐらいまであがり、かなり良い値動といえそうでした。
ただ、RecurからOpenseaへ移動が増えることで流通枚数が増加
現在はミント価格を下回っています。
初動はオークションで高騰(4-8ETH)
リリース直後は0.15ー0.4程度
現在は0.03ぐらいですね。
CareBear
アメリカで人気のくまさんです。
こちらも人気IPの商品が販売。
初動だけ$200ぐらいまであがったので4倍ぐらいで売れた時期があるNFTです。
2日目ぐらいから下落を開始して現在は若干$50を下回ってるぐらいな感じですね。
ハローキティNFT
サンリオが持つIPの世界初のNFTです。
総数は1万、価格は今までのPFPプロジェクトから値上げし
$50ではなく$100でした。
何を考えているんだお金の都合か??
キティ、ケロッピ、シナモン、ポムポムプリン、クロミ
と人気キャラクターがNFT化されました。
リリース前から大きな話題となり即時完売。
一時期はフロアも$200ぐらい、2倍になりましたが、現在は$80-90ぐらいでしょうか。
価格的にはキティが一番人気で$300を超えた時期もありました。
Recurの抱える問題点
Recuraは現状購入しても利益が見込めない可能性が高いプラットフォームです。
上記のとおり、一時的に良い時期があっても結果として値段が下がってしまう事が多いです。
問題点としてこのあたりを感じています。
Recurパスホルダーの不満が大きい
Recurパスは12月時点先行きが見えないまま購入をうながされた早期購入者です。
元々パスを持っていればNFTを買えるんじゃないか?ぐらいの感覚で買っています。
ただ実際始まってみるとパスを持ってても購入できない方が多くいます。
メリットがない状態が続いています。
さらにいえば購入しても上記の通り価格が下落し
利益は見込めません、パスの魅力は非常に低いです。
そのためパスの価格自体今は$100ちょい程度、かなり下落してしまっていますね。
Recurの戦績が悪く期待されていない
現時点ですでに割れやすいプラットフォームとして認識されていると感じます。
ホルダーはNFTの価値を信頼せず損失が出そうになるとすぐに手放します。
さらにいえばホルダーとしては過去の損失、パスの損失を取り戻すため、
購入したNFTを早く売りたいと考えます。
そもそものNFTを欲しい人ではなく
お金を欲しい人が売る、強い売り圧が生まれてしまっている
のではないかなと感じます。
PFPプロジェクトとして明言して販売される
今回のハローキティはPFPプロジェクトと明言の上で販売されています。
過去にPFPと明言して販売されるNFTは多くありましたが、
実際は資金調達後メタバースであったりコミュニティに対して貢献するような
イベントを多くしています。
RecurのPFPはそのままPFPという感じがしております…
アートではなくPFPとして販売されるものが果たして$100の価値があるのか
Twitterの六角形PFPの価値を試しに行き
Recurの評価と市場の反応にギャップがあるのかな…という気がします。
1/1作品をOpenseaで先行してオークションしていますが
PFPプロジェクト(アート作品でないもの)と同一のコレクションで販売することは
あまり良くないと感じます。
(MEGAMIもその方式ですが)
Recurの抱える問題点の改善方法は
3点だと思います
①パスを減らす
コミュニティは価格が上昇することで強固になります。
ホルダーはNFTを手放しづらくなりNFTの価値を信じます。
現状の買えないパスはあまりよくないので数を減らしてコミュニティを強化する方がよいのではないかな…
②NFTの価格を下げて販売枚数を増やす
PFPの場合、アート的な価値がつかないことが多いです。
そうすると$100は高いのでは?
仮に$10だとしても10万枚販売すれば同じ金額が運営は手に入ります。
薄利多売に切っていく方がいいのではないかなと感じます。
PFPなら特に。
③自社マーケットのクローズ
Recurは自分のマーケットを持っていますが、
資金の流入がイマイチと感じます。
Openseaで販売する方が資金の流入もよく、
さらにいえばお金の出し入れの管理もしないですみます。
Stepnが独自マーケットで成果をあげたように
自社マーケットの方が自分たちでフィーを稼げるのでいいのですが、
Recurに自前のマーケットを管理するだけの出来高や能力は現状なさそうに感じます。
KYCもそうなのですが、
アメリカ企業らしく法対応を強く意識しているように感じます。
法対応をするということは間接諸経費が多くかかるので
アウトローの部隊より利益率が悪くなります。
たぶんRecurは自社の規模感も重荷になってそう。
Recurのまとめ
かなり厳しい状態のプラットフォームです。
信用の構築からなので復活も時間がかかると思います。
自社の中でNFTとは何かのコンセプトを固めて
アート作品としての販売か
薄利多売なのかを明確にした方がいいんじゃないかな。
NFTパスは必要なの?
いらないです、無くても早押しで買えるので現状は完全にお金の無駄です。
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