Geisaiに行ってきたよという話

Geisai 美術館・展示

8年ぶりに開催されたGeisai21というイベントにいってまいりました。
思うところが結構あり書いていこうと思います。
身内が参加しておりちょっとそっちに心情が偏っております。

Geisaiについて

イベント名:GEISAI#21
ホームページ:http://www.geisai.net/g21/
ツイッター:https://twitter.com/GEISAI_Official
主催:2022 GEISAI実行委員会
チアマン:村上隆 氏

2001年の芸術道場GPを前身に持ち、
第20回、2014年まで開催されていました。
主催者側の持ち出しが多く赤字続きだそうです。
今回は8年ぶりの開催。
年齢を29歳以下と限定し自分たちで若手をプロモーションをしたいという思惑があったそうです。

Geisai21の感想

元々集まりが悪かった

8年ぶりの開催、4月頃の告知で3ヶ月ほどで募集終了といった感じで
少し開催側にも不利な要素があったのですが、今回集まりが非常に悪かったようです
直前の村上隆氏のインスタグラムだとギリギリの時点で200人集まっていない、
参加費を振り込んでいない人も多く現時点だと150人ぐらいといった話がありました。
これは過去のイベントと比較しても少ないです。
ビッグサイトの南ホールでの開催でしたが開催時は3割ぐらいのスペースがイベントスペース
とされていて、想定より100人、200人は少なかったんじゃないかと推察します。

Geisaiの参加者のレベルについて

NFT界隈でいろいろ見ている身としてはアートのレベルは低くないと考えます。
僕のアートの基準は本人がアートだと思っている、
未来に自分のアートが必要と考え残そうとしているなので
参加者の多くはアート活動をしたいと考えられていたと思います。
ですので作品を批判するのはよろしくないし好きじゃないです。
アーティストの方には好きなように好きなものを作って欲しいです。

NFT界隈はこれが本当にアートなのか?からスタートするのです…。

Geisaiを見る側として

まず非常にセキュリティ意識が高く
入場時のハイレベルな荷物検査、コロナの検査。
入場時のチェックだけで10人ぐらいは人工が使われていました。
4月に想像できるよりもコロナが増えた状態での開催、
安倍首相の銃撃事件等への警戒と苦心した様子も感じました。

来場者特典のNFTについては目当ての人しかたどり着かないようなマニアックな案内
たどり着いても透明なハンコで本人確認、配布のペーパーは重複しないパスワード管理。
他の人が入れない、小さな小部屋での配布。
正直来場者特典のようなNFTに価値つかないと思ってたので
5人ぐらいかけてセキュリティを厳しくする様相はびっくりました。
ただ来場者NFT目当てにこられた方も多そうな感じで、集客にNFTは非常に良さそう。
(たぶんツイートの件数だと一番多く来場者の目的になっていました)

作品については参加している作品の方向はほぼ全てバラバラであり、
見る側としてはしんどさみたいなものはありました
立体物があって、その隣に写真があって、VRのお姉さんが居て、絵が並んでいて
自社のサービスの紹介をしに来ている方だったり一体感がないんですよね。
ツイッターもずっと見ていたのですが、ツイッターで評価されるものもバラバラな印象で
(その人のファンが会いに行ってツイートしている)
まとまり感がない感じのイベントと感じました。

イベントスペース側はイベントは開催されない謎のスペースになっていました
これは参加者が少なかったせいかな…という印象です。
企業ブースも画材屋さんが2箇所だけでうーんという感じ。

展示会としてみるとコンテンツ不足は感じるかな。

一番の不満はGEISAIの評価

一部の方の審査員賞なしはだめじゃないですか!!!!

これです。
今回GEISAI側は選定する作品を困ったんだと思います。
GEISAIのテーマは
「カイカイキキのメンバーがカイカイキキの基準でアートを評価する」
新人発掘です。

審査員賞なしがでてくるのは彼らの求めるアートに達しているものがなかったか、少なかった。
んじゃないかなと推察しています。

応募件数が少なかった、
会場の都合で通さないといけなくておそらくほぼ全通になっていたんだと思うんです。
それがGEISAI全体で見たときにちぐはぐ感、まとまり感の無さを生み出していて
評価者たちも頭を抱えたんだと思うのです

ツイッターで話題になるような現代で人気がある方々はピックアップされない
絵が実際に売れている今の売れ線に乗ってそうな人もピックアップされないと言う感じでした。
NFT配ってるのにNFT作品も受賞なし…と

選ばれているアートはオーソドックスな技法の作品が多い印象で
主催側の求めてたアートって従来から存在するようなアートなんじゃないかな???
技術的な根拠をきちんと収めていて、売買に積極的じゃないものかなぁと。
(価値があまり出ていないもの)

今回作品を拝見していると
若い人が作りたい物って
ヒットする要素があるもの、販売まで見据えた実戦的な作品が多かったです。
人の心を揺らしやすい作品というか、
SNS時代に対応しているような
もしかするとアートとしてみると持続性が薄いかもしれないようなもの
バズることを見据えているようなものなのですよ。

アートは食えない
だから食うために少しでも稼げるものを作っていこうって段階の人が多かった感じ。
若い人はそういう感じで現実を見てるんだと思います。
デザフェスとかコミケのノリが入るのは現実的だからなんだと思います。

でもそこから未来に好きなものを好きなようにつくる人もでてくるかもしれないわけで、
審査員の中に作品を選ばなかった方がいることを寂しく感じました。
若い人に胸を貸すっていうよりは選べる作品が少ない中からあえて選んだと言っているような感じにも。

それなら最初から「若さ」で限定せずに主催者側は「作品」で参加可否の審査をしたほうがいいんじゃないのお???
そしてそれができなかったのは会場埋めなきゃいけなかった主催側のお金の都合でしょぉ??

個人的な話になるのですが
僕はChimpomさんも嫌いですし、なんならMurakamiFlower(NFT)も嫌いです。
でもこれは僕の主観にすぎないです。
Chimpomさんは社会活動家だろって思っちゃうし、動物に対して愛がないと感じるし
MurakamiFlowerはCryptoSkullのパクリだと思うし、ドット絵ならオンチェーンにしろよって思うし
ただ、それでもアートだと言われたらアートだと認めます。
本人がアートだと言うから、アートと認めている人がいるから。

村上隆さんの凄さってそれは本当にアートなの?ってものをアートと認めさせたことだと思うのです
今回はそれができる人がいなかった。
評価者はそれだけのパワーを求めてたのかもしれないですよね。

たぶんそうなんだろうな。
自分はアートで勝負してない身なのでこの辺が甘いのです。
若さで限定するなら多少胸を貸してあげてほしかったかなあ。って思っちゃう。
勝負できるだけの能力を求める、シビアな評価だったのでしょうね。

まとめ

主催側はたぶんすごく大変だったと思うのですが、
(想定よりコロナが増えていたり、イベントの導線管理だったり)
応募作品があふれるぐらい宣伝して人気のイベントになってから開催しいやと。
自分たちの規模感にあう場所で開催したほうが全体のレベルが上がりお互いにとって
良い結果になったんじゃないかと思います。
(そこまで予見できなかったとしても)

主催の想定より全然集まらない、
そもそも日本のアートが弱ってる、若手が少ない

なら応援して伸ばしていくしかないじゃないですか。
赤字前提で作品作って、生活費を削って参加費も払ってるんだからやる気はあるんですよ。
壁払ってる方は参加費最低13万ですよ
作品は準備に時間もかかります。
東京に住んでいる人ばかりじゃないです。旅費もかかります。
自分の名前で賞を出せないならピックアップして声かけるでもいいじゃないですか。

アートにお金が入らずアートが評価されず
若い人を育てていなかった結果が今の若い人が作るアートなのでは
誰もが気軽に壁に絵を飾る国じゃないからこそ即物的な売れやすい物に走るのでは
新人発掘をテーマにして新人に金銭的なリスクをとらせたわりには
主催の体制に不満があるなという感じでこの話は終わるのです。

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