MtGOXの管財人の処理方法の私見

自分の意見

こんにちは、毎日瀕死マン@hoboshibouです。

 

MtGOXの破産財団が債権者への返済資金回収のために
BTCを売却していることが発覚しました。
さて、その扱いがどうなるのかを考えてみたいと思います。

 

1.現状について

2.破産管財人について

3.民事再生ってどうなるの

4.結局まとめ

5.2018年7月追記

 

1.現状について

MtGOXは2014年にハッキングの被害により75万BTCほどが流出しました。
顧客への支払いが不能となり、債務超過。破綻をしました。
ところが、当時5万円程度だったBTCの価格は現在100万円程度
おおよそ20倍、またハードフォーク等によりBTC派生コインも増えており
債務超過だったのが回復してしまったのが現状になります。

 

2.破産管財人について

管財人は何を行う人かと考えると、財産を適切に保全する人。
だと考えられます。
破産した場合、債務者は資産を隠すケースがあります。
そのため、資産がいくらあるのかを確認してできる限り多くを
適切に分配するのが仕事だと思います。
一般の破綻の場合は労働債権等が優先され、
仮想通貨の優先は後ろになっていると思われます。

 

管財人は12月から2月の売却で429億円を確保。
これは1BTCを5万円とした場合の賠償額、456億円とニアイコールです。
三月の債権者集会における資料においても資産の確保の正当性について
明記されています。

https://www.mtgox.com/img/pdf/20180307_report.pdf

破産管財人の職業としては適切な売却であれば法的には何の問題もないと言えます。

 

3.民事再生ってどうなるの

最近、民事再生についての話があります。
これはBTCの価格が2014年は5万円、2016年末まで同程度で推移していたにもかかわらず
2017年に入るとビットコインの価格が10万円を越えます。
残数20万枚×10万円=200億円となり返却可能性もでてきました。
2017年の9月にはハードフォークしたBCCの存在についても債権者集会で話をされています。
当時40万円程度ですので返却可能性はさらに大きくなりました。
そんな中で2011年に債権者側より出されたものが民事再生でした。
そうです、民事再生を出しているのはMt.GOXじゃないんです
債権者側のHPをご確認ください。

Mt.Gox Legal – MT.GOXビットコイン債権者グループ

彼らの目的は、カルプレス氏が利益を取るのではなく、我々に。
という主張となります。

 

ここで一つの結論が出ます。
Mt.GOX社の残16万枚これは誰の手にあったとしても市場に出ます。
売り厚がなんだという話がありますが時期の問題だけであり、売られる前提は変わりません。

 

また、民事再生が通ったとしても、債権者側からの申請で運営者たるものがいません。
実は、Mt.GOXからは2014年に民事再生と減免の依頼がでています。
それは裁判所によって棄却され、2014年4月に自己破産をせざるえない状況に
追い込まれました。その際に小林氏が管財人として任命されています。
小林氏はこつこつとMt.GOXの資産の状況の調査と債権者の被害状況を調査。
取りまとめを行っています。BTCは当時の価格5万円を被害額として認定しました。
オンラインで集計を行い、当時は戻ってくるならマシと債権者も同意をしていたと
考えられます。

【ビットコイン所有権否定判決(平成27年東京地裁)の理論内容】 | 東京・埼玉の理系弁護士
1 ビットコイン所有権否定判決(平成27年東京地裁) 2 破産手続における所有権と債権の違い(背景の理論) 3 裁判例が示した所有権の客体の適格性(要件) 4 ビットコインの有体性の有無の判断 5 ビットコインの排他的支配可能性の有無の判断 6 ビットコインの所有権の適格性の結論(否定) 7 ペーパーウォレットにおける...

当時の判例の一つで、目的は配当率をあげるためだったようです。
利益なんて誰も考えていなかったんです。お金がなかったのだから。

 

破産してしまった場合、債権者は再建の100%までしか弁済を受けられません。
債権者もお金が欲しいから民事再生なんです。

 

時系列としては

2014年4月 Mt.GOXが民事再生を申請

2014年4月 裁判所が棄却

2017年11月 一部の債権者が民事再生を申請

2018年3月1日 民事再生の調査の変更を指示

結論が出るとしたらここから半年の9月じゃないかな~

民事再生の流れや期間は?申立から計画認可決定、手続終結まで - BUSINESS LAWYERS
【BUSINESS LAWYERS】 裁判所が示している標準的なスケジュールや実際のケースによれば、民事再生手続の申立てから再生計画認可までの期間はおおむね6か月以内とされています。 民事再生手続の流れを時間軸で見ると、①再生手続の準備段階から再生手続申立...

 

4.結局まとめ

民事再生についてはされるかどうかわかりません。今回は極めて特殊な例だと思います。
ただ、上記に書いたように民事再生されようが、破産しようが
結局Mt.GOXにロックアップされていた分が市場に出る
というのが私の見解です。
むしろ財産の保全という見地で考えるととっとと全部現金にした方が管財人の仕事としては
安全じゃないでしょうか?
民事再生するにしても運営主体がないため、小林氏を主体とする弁済団体。
カルプレス氏を含めた平等な分配をBTCでするか現金でするかでしょう。
みんな5万円だったのが100万円になってたらえいえいおー!で売るでしょ。

 

むやみにGOXが悪いとか、小林氏が悪いとか短絡的に考えこまないでください。
誰も悪くないんです。
悪いのはハッキング犯だし、それを忘れて浮かれていた市場です。
我々は市場が受け止めるのを確認してから再度INしましょう。
ちなみに債権者集会の資料だとBTCのハードフォーク通貨(BTG等)については
破産法人に権利がある。というそうです。
それもそのうち売られるのであんまりホールドしない方が良いと思います。

 

価格的にはこのままいくと週次雲の下にはいります。
上がるのは1年位かかるんじゃないかな。

(これは3日足です)。
楽観できる要素は全くないんですよね~・・・。
11月12月ぐらいには抜けるチャンスが出てくると思うので
その頃にまた買うでいいんじゃないでしょうか。

 

5.2018年7月追記

民事再生が無事にきまりました。
https://www.mtgox.com/img/pdf/20180622_announcement_jp.pdf
一旦は売り厚がやむという理解になります。

 

しかしマウントゴックスの管理主体は引き続き小林氏であり、取引所は運営しません。
過去に記載した通りの展開です。あくまでも弁済するためだけの団体になります。
結局のところロックされていた16万枚は市場に流入する。ということになりますので
それは正しく理解する必要があります。
時間差があるだけですね。
31年の2月14日が債券提出の期限ということで
受け取れるのはその1~2か月後になるんじゃないかなと思います。

 

気になる点として、
①債権の届け出が再度必要です(10月22日必着)
②BCH以外のハードフォーク通貨について
当初破産財団の物となるといった記載があったと思うのですが
BTCの債権の届け出をすればハードフォーク通貨についても提出したものとする
といった記載がありました。BTGとかも受け取れる形になるんでしょうかね?
その辺が気になります。

 

再度になりますが、16万枚は結局のところ売られます。
最大はカルプレス所有になるはずのマウントゴックス分の比率がどの程度になるか。
そしてそれがどこにいくのか。ですね。
取引所とか市場外取引で引受先がいるといいのですが。
9月の債権者会議でまたわかることが増えそうです。

 

※2019年2月14日追記

残数は14万枚だそうです。

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