ドラゴンボールの面白さを解説する

ドラゴンボールの面白さ

こんにちは、毎日瀕死マン@hoboshibouです。

急にドラゴンボールの面白さを解説したくなりました。
この記事はネタバレを含みますので、未読の方はご留意ください。

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1.ドラゴンボールの面白さの表層理解

私は最近までドラゴンボールを日本最高のキャラクター萌え漫画と定義していました。

ストーリーを極限まで簡略化すると
当初のドラゴンボールを集める(世界観の理解)を除くと
強い敵が出てきて→悟空が倒して→大円団その繰り返しです。
この繰り返しを面白いと思わせるのはキャラクターの魅力だと考えました。

新たな敵が出てくるたびに今までの敵は仲間になります。
そして主人公の孫悟空は修業をして仲間と力を合わせ敵を撃破していきます。
強敵と書いて友と読む。ジャンプ漫画の基本が構成されています

敵キャラクター含めて主眼をストーリーではなくキャラクターに置くとすれば
キャラクター萌え(孫悟空萌え)であるかなと考えていました。

2.ストーリーを読み解いてみる

ドラゴンボールはざっくりこんな感じのストーリーで展開します。
(手元に旧版しかないため、巻数は旧版表示です)

巻数一般的な分類内容大まかな話
1~2巻孫悟空少年編ブルマと出会いドラゴンボールを探す、ヤムチャが味方に宝探し。
世界観の理解
2~5巻孫悟空少年編亀仙人の下で修業、クリリンとの出会い、初めての第21回天下一武道会への参加世界観の理解
悟空の成長(亀仙人)
5~10巻孫悟空少年編レッドリボン軍との戦い。桃白白の敗北、占いババ、2回目の神龍召喚世界観の理解
悟空の成長(カリン塔)
10~12巻孫悟空少年編第22回天下一武道会、天津飯との戦い。強敵との戦い
ピッコロ大魔王編への布石
12~14巻ピッコロ大魔王編クリリンが殺される、ピッコロ大魔王との戦い、天津飯が味方に仲間の死と強敵撃破
悟空の成長(超神水)
14~17巻ピッコロ大魔王編神様と修行、神龍の復活、仲間の復活、悟空青年に、第23回天下一武道会、ピッコロと決着(ただし助ける)悟空の成長(神様)
ピッコロと決着
17巻サイヤ人編悟飯誕生、ラディッツの襲来、
ピッコロとの共闘
悟空の正体判明
強敵撃破
悟空の成長(界王神)
18~21巻サイヤ人編ベジータ襲来、過去の仲間と共闘サイヤ人への理解
21~28巻フリーザ編仲間だけで冒険開始、ナメック星、大ボスフリーザ登場悟空の成長(修行+超サイヤ人)
今までの物語が繋がる。
強敵撃破
28~30巻人造人間編未来からトランクス登場、フリーザ即死、悟空の死の予告、人造人間との戦い悟空の成長(瞬間移動)
強敵の予告
未来への話の拡大
強敵撃破
30~35巻セル編人造人間を吸収する存在、悟空の死、悟飯への主役の移動強敵撃破
主人公の変更
36~42巻魔人ブウ編悟飯を主人公とした展開、絶望的な差がない敵(強さのベクトルが違う)強敵撃破
42巻バイバイDB編バイバイドラゴンワールド大円団

孫悟空少年編

孫悟空少年編については鳥山明氏もおっしゃっているのですが
西遊記ベースでありストーリーはまだそこまで考えられていなかったとされています。
兎人参化なんていうチートの強さを持つキャラクターとの戦いや
ペンギン村とのタイアップ。ドラゴンボールを求めていく中でストーリーが展開しました。
田舎に住んでいた悟空が未知の物を見るたびに、読者も未知の物を知ることができ
世界観を知ること、また、悟空が困難や強敵や仲間に出会い成長していくことを楽しむ
ストーリーでした。亀仙人、クリリン、ヤムチャ、ブルマ、天津飯はここで出会います。

   

   

  

シリアスになるストーリー

ピッコロ大魔王編に突入するとピッコロ大魔王の手下タンバリンがクリリンを殺害
始めて仲間のキャラクターで死者がでました。(この前にもウパの父親ボラが死んでいます)。
悟空はピッコロ大魔王に敗北、さらに亀仙人も頼みの綱であった魔封波を失敗し死亡。
ピッコロ大魔王は若返ってしまいます。
天津飯も魔封波を習得しますが、手下のドラムに歯が立ちません。
超神水でパワーアップした悟空がピッコロ大魔王を倒します。

ここでは仲間の死とそれに怒る悟空の友情、
さらに若返りさらに強くなってしまうピッコロ大魔王。読者は絶望します
クリリン、チャオズ、亀仙人、(他武道家多数)が死亡。
なんとか辛勝する悟空に胸を熱くしたはずです。
強敵の登場、強敵のパワーアップ、困難(ストレス)を読者は感じ乗り越えることで
快感を得ることができます。バトル漫画の1パターンの完成形ですね。

破壊された神龍復活のために神の下で修業しさらに悟空は強くなり
ピッコロ大魔王の子供マジュニア(ピッコロ)との戦いに挑みます。
悟空は子供から青年になり、戦いの部分での肉厚が増しました。
ピッコロを助けるのは命が一蓮托生となる神様のため、そして
なによりも強敵を求める悟空の性格はこのあたりで顕著になりました。
たった1個のドラゴンボールから始まったストーリーは一度チチと悟空が神様になる
勧誘を逃げて一旦5年の間が空きます。もうちっとだけ続くんじゃぞ

   

サイヤ人編

悟空の子供悟飯の登場、魅力的なキャラクターがまた増えました。
悟空の兄ラディッツの襲来により悟空がサイヤ人であるということが語られます。
前章までの敵、ピッコロと力を合わせ悟空の死と引き換えになんとか撃破。
新たなるサイヤ人の襲来を予告されます。悟空は界王界で修業に励むこととなり、
ピッコロは地上で悟飯の育成を引き受け仲を深めます。

新章らしく今までなかった設定が語られ、世界観が拡大しました。
また、強敵であったピッコロと協力しなければ倒せない敵の登場は読者にとって
熱い展開です。
ここでスカウターによる戦闘力の数値化がされ、読者は絵だけではなく
数字で力量を知ることができるようになり物語へより引き込まれやすくなりました。
(戦闘力の可視化)

そしてベジータとナッパが襲来、仲間が次々と倒れていきます
クリリンの「悟空ー!早く来てくれーー!」は読者の心とリンクした台詞でした。
サイヤ人はドラゴンボールを求めていること、またピッコロがナメック星人であることが
語られ、世界が本格的に宇宙に広がります。仲間と力を合わせ死闘を制した物の
再び悟空はベジータにとどめを刺さずに見逃します。

   

そして舞台は宇宙へ・・・フリーザとの戦い

悟空を除いたメンバーでナメック星へ向かい、絶対悪フリーザと遭遇。
クリリン、悟飯、ブルマとフリーザ一派、そしてベジータ三者の
ドラゴンボールをめぐる争いとなりました。
戦闘力53万という今までの敵とケタが違うフリーザ。
遭遇したら作戦失敗という状況で話が展開します。
紆余曲折を経てフリーザとの直接対決に達しますが、第1形態では善戦するものの、
第2形態でピンチに、復活したピッコロがネイルと融合し強くなり戦うものの
第3形態のフリーザには一気に不利に、そして最終形態となったフリーザは
ベジータを一方的に虐殺します。悟空が到着するもののフリーザの本気を引き出す
ことができないまま、クリリンを殺され悟空は超サイヤ人に覚醒
フリーザを倒し、悟空は今回もフリーザに情けをかけます。
絶対悪のフリーザは拒否し反撃。悟空は悲しそうな顔でとどめを刺します

これで悟空やサイヤ人、ナメック星人であるピッコロ大魔王、
そしてその星から由来するドラゴンボール。これらの謎がすべて明かされました

   

しかしここからが凄い

鳥山明氏の真骨頂はここからだと思います。

ストーリーはフリーザの地球襲撃で幕を上げます。
悟空不在の中で(また不在か)仲間たちは危機感を持ってそなえますが、
今回は未来から来た青年トランクス超サイヤ人と化し
フリーザとコルド大王を簡単に撃破します。悟空が到着し、そこで未来の悟空の死、
レッドリボン軍による人造人間の存在が明かされます。

二人目の超サイヤ人(新キャラ)。
悟空ですら病魔に侵されるという科学的な恐怖
また、未来というキーワードは子供たちにとって刺激的でした。
前章で今までの伏線が明かされた上で序幕早々新たなる展開を見せます。

当時1991年の興行収入一位がターミネーター2ですので、
近未来的な物への憧れは強い時代であったのかもしれません。

 

人造人間編

人造人間19号、20号登場
気が使えない未知の敵がいつ襲ってくるかわからないという展開になります。
今までの敵とは違うベクトルで恐怖を演出するのが素晴らしいですね。
パワーアップしたベジータが超サイヤ人となり撃破しますが、
未来から応援に駆け付けてきてくれたトランクスは19号を見て
「みんな一体なにと戦っているんだ…!?」
非常にサスペンス、ミステリー色が強い展開です。
今までの単純に戦闘力で強さを測る展開から、不気味さで読者の関心をひきつけます

その後18号17号が稼働し、Z戦士は敗北。悟空も心臓の悪化で戦闘できません。
同時進行でセルが動き出し、人造人間を吸収、ピッコロの神様との融合、
筋肉質のトランクスの敗北ナチュラルな超サイヤ人化等でストーリーが展開されていきます。
3軸がそれぞれ動きますのでストーリーは非常に複雑で、集約されていきます。
セルの強さの根拠は仲間たちを倒す描写以外に人造人間を吸収してパワーアップする、
今までの強敵の細胞、Z戦士の細胞を利用したバイオ生物といった説得力を持つ強敵でした。

そして親から子へ受け継がれた主人公。
セルは悟空が倒せず悟飯が超サイヤ人2となり圧倒、親から物語を引き継ぎます。
連載8年で親から子へという世代交代が起きます。
当初より追っていた大人になった読者達には一つの答えのようにも感じます。

   

  

魔人ブウ編

悟飯に主役が交代してハイスクール編で軽いラブコメ。
再び天下一武道会で悟空も登場
ブウ編に突入します。ブウ自体は吸収という特性はありますが、
私はあまり強いイメージがないです。
超サイヤ人3フュージョンポタラとパワーアップの上げ幅のインフレが
凄まじく、絶望的な気持ちになることは少なかった気がします。
ブウ編ではベジータの回収されるエピソードが多く
終盤はベジータと悟空のライバル関係の答えのためのお話だったのかもしれません。
序盤こそ悟飯を主役としてお話が展開されますが終盤は退場
悟天も少年期の悟空とそっくりな姿で登場しており、悟空不在の中でストーリーを進める
その難しさを最初から想定していたものの迷走した部分があったのかと考えます

   

  

読み解いてみた結果

ストーリーを限りなく簡易に言語化すると
強敵の撃破と強化されていく主人公たちの魅力のお話だと思います。
(これが最初のキャラクター萌え漫画という部分に繋がります)。

ただ、人造人間からのセル編は凄いんです。
サイヤ人から始まった強さを数値で表す世界から、
別の要素に焦点を持っていき新しい世界へ展開をしています
超サイヤ人という最強の記号を出し惜しみせず、精神と時の部屋での修行、
そして悟飯の覚醒。悟空の物語はここで集大成を迎えています。
この流れは計算されて描かれており、鳥山明氏、担当編集の方々(鳥嶋氏、近藤氏)が
綿密に力を合わせていたんじゃないかと思われます。

3.絵の魅力について

ドラゴンボールは絵の魅力も欠かすことが出来ないと考えます。
よく言われるのが構図。非常にテンポよく展開されます。
右から左に躍動感があり、戦闘は絵で語られていて心地いいです。
また、トーンは使われておらず完全な白と黒の世界。
線の強弱集中線の使い方が上手なのではないかと思います。
もちろん鳥山明氏の絵はかわいらしく、かっこよく、魅力です。
ドラゴンクエスト等の人気ゲームにもキャラクターデザインを提供されています、
高いデザイン性もあり、素敵だと思います。
ただ、なにより絵がわかりやすいというのが最大の魅力だと感じています。
戦闘シーンの流れるテンポは凄いです。
(著作権の都合がありはれませんので皆様でご確認ください・・・)。

4.キャラクターの魅力

そして悟空というキャラクターは読者と一緒になり成長していきました
どんなこんなんにもくじけることなくわくわくするぞと挑み続ける姿は
今のジャンプ主人公たちにも引き継がれています

最初の強敵ヤムチャは悲惨な負けっぷりでついには外伝が作られるほど人気
悟空と一番の親友となり、地球人最強の仲間となったクリリン
命を削る気功砲の使い手天津飯、子供にとって真似しやすいポーズでした。
神との融合、悟飯を見守る優しい大魔王のピッコロ
悟空とチチの子供の悟飯、優しいものの最強のポテンシャルを秘めています。
永遠のライバルベジータ、悟空が進めばベジータも追いつきます。

キリがないんですが、本当にキャラクターたちが魅力だと思います。
終盤ではインフレが続き地球人勢の影は薄くなりました。
それでも仲間として近くにいます。

ブウ編のベジータの行動や台詞は印象的です。
キャラクターが自分の意思で動き、台詞が出てきたのではないかと思います。

5.週刊誌と時代背景

ドラゴンボールは鳥山氏が連載を終了させたくても終了をさせれなかった
という事情があります。圧倒的人気で社会現象を引き起こしていた漫画だったのです。
フリーザ編で鳥山氏が終了希望をした時は集英社とアニメ業界で協議し
延長を嘆願して連載が続くというエピソードもあります。
それだけ社会に大きな影響がありました。
子供たちは、かめはめ波の習得に励み、毎週のジャンプにわくわくしていた時代です。
恐らく、自分よりも上の世代の人達にとっては「必ず」読む漫画であったはずです。
魔人ブウ編は最初から終わるためのエピソードとして株価等への影響も加味して慎重に
連載終了に向けて描かれています

子供の時に読んだもの、皆で毎週学校で展開がどうするだろう?とわくわくしながら
まわし読みした漫画は絶対にいい思い出になり、そして記憶にはバイアスがかかります。
この点は頭の片隅に入れないといけないとは思います。

6.最後に

今回ドラゴンボールハラスメントなんてワードが登場しています。
なんでもそうなんですが、面白いと思う、面白いと思わないは本人の自由であり
時間は24時間の限られたものであり読むか読まないも本人の自由です。
自分たちの常識を正として知らない人に押し付けるということがあるとすれば
それは良いことではないと思います

私はリアルタイム世代ではなく、ジャンプもまわし読みをする年齢になる頃には
ドラゴンボールは終了していました。アニメについても家があまり見る家ではなかったため、
ドラゴンボールを見た記憶はほとんどないです。

コミックが家にたまたまあり、それを見て、当初は1の表層理解での感想でした。
キャラクターに魅力を感じ、とても好きになりました。
ただ、年を重ねてから改めて考えながら読んでみるとエピソードの連結がよく
練られていること気づき、時代背景も交えると間違いなく傑作であるという感想に
いたりました。
ドラゴンボールの魅力は何か?と考えてみたり、
改めて興味を持つ人の一助となれば幸いです。

ドラゴンボールのカラー版(AA)には完全版で追加された
最後のベジータのセリフもあるようです、もしも1から購入するのであれば
カラー版も選択肢になるかと思います。

7.おまけ ドラゴンボール超

鳥山明氏原案、とよたろう氏作画で描かれており絵の雰囲気は似ています。
アニメをベースとした新世代のドラゴンボールかなという感じで読んでいます。
アニメの都合かテンポが独特、早いので本編とはわけてファンのためのコミック
として読まれるのが良いかと存じます。
夢の続き、人はあの物語の続きを求めているんです!
私は別物として楽しんでいます。

以上です。書いてみると自分は好き側の意見ですよね~(笑)