こんにちは、毎日瀕死マン@hoboshibouです。
ビットイココインは
恐らく大口のマイナーや取引所はヘッジショートをしています。
これは昨年はなかったことではないか?と仮定して文章を書いていきます。
目次
1.ヘッジショートとは
価格の変動リスクを抑えるために
ポジションとしてはロング(現物)を持っているときに
反対のポジションとなる「売り」を持つことです。
ビットコインを例にして考えてみると
100万円のビットコインを持っていた場合、
100万円で同数のショートをいれておけば
80万円になってしまった場合でも
現物ビットコインは80万円の価値に目減りしていますが、
ショート分については100万円で売っていますので、20万円の利益がでています。
損得がない状態にできます。
もしも100万円から120万円に上がった場合は
現物のビットコインが120万円に増えており
ショートで損をしている20万円分を埋めてくれます。
これもまた、損得がないといった状態にできます。
事業を継続するにあたって、ビットコインを持たなければならない人たち
にとってはヘッジショートをかけることでビットコインの変動リスクに
事業が影響されるリスクを限定的にし、事業を安定をさせられるということがわかります。
2.ヘッジショートをしている人たち
取引所
取引所は自分たちが販売する分、トレード用に準備しておかなければならないビットコインを大量に持っており、定期的に仕入れる必要があります。
彼らのビジネスはトレードをされたときの「手数料」販売した分の「売買収益」になり
ビットコインの価値向上による収益をあてにしていません。
ビットコインが著しく下落した場合、仕入れ値を割ってしまう可能性もあり
それが続けば、倒産する可能性もあります。そのためヘッジショートは必要です。
マイナー
マイナーは自分たちが常に新しいビットコインを掘り当てます。
自分たちの手元に一定のコストの元、増えていくことが想定されます。
下落相場で生産コストに比べて安値にしかならないことが想定される状態では
将来の生産予定のコインと同数程度は売りたいのかなと思います。
マイニング費用として、従業員への人件費、設備投資、電気代といったものが
フィアット(法定通貨$等)でかかるため、
どうにかしてフィアットを確保しなければなりません。
フィアット確保の方法としてはビットコインをすぐに売る、
もしくは将来に持っておくためにショートを決済しながらしのいでいくと考えます。
マイナーの大原則は安く掘って高く売るです。
そのため損益分岐点を割るようであれば本来は売って下で買うのが合理的です。
恐らく大量に持ちすぎてて買い手がいないマイナーなんかはヘッジをかけざるえないです。
それがたぶん6000~7000ドル前後の戦いだったと思います(夏のやつ)。
採算ラインを割ったからこそ、一気に現物が売られてチャートも崩れたんでしょうね。
そう考えるとマイナーのヘッジは今はクローズ時期ではあるかもしれませんね。
著しく、損益分岐点を割っている状態ですので、
今は新規マイニング分に対してのショートだけで、徐々にクローズされていきそう。
(クローズされていく+保有分を売却してそれでも損益分岐点が改善されていなければ破綻)。
ちょっと時間をおいてこの辺は考えてみるかもしれないです。難しい。
ICO企業
ICO(Initial coin offering)、事業のためにコインを売った企業ですね。
この時に現金に転換していればいいのですが、取引はBTCやETHが利用されました。
そのためまだ持っている可能性があります。
時期を決めていたり高値になってから売るをしたい場合はヘッジショートを入れている可能性はありますが、ICO企業がやるビジネスとビットコインを所有しなければならないことは
密接にからんでいませんので事業の方が危うくなるような状態になればいくらでも必要に応じて売りそう。ヘッジショートが必須ではないということですね。
ビジネスでビットコインを所有する企業
どんなモデルがあるかなと思って考えてみたのですが
- 従業員に報酬として暗号資産を与えなければならない企業
- ビジネスのイベント等で暗号資産を配っている企業
- 商品の売買で暗号資産を利用している企業
- ビットコイン以外の暗号資産でサービスを提供している企業
が思いつきました。
1についてはビットコインによる給与支払い等をしている企業(ごくごく一部ですが)
2についてはぴたコインとかゲーム系アプリ等で報酬に与えている企業を想定しました。
初期投資だけ配るならばいいのですが、「1000円相当」とかフィアット建てで表記する場合はヘッジを入れておかないと投資額が変動してしまうかなと思います。
3についてはビックカメラやネムバー等売買で暗号資産を利用しているサービスです。
換金スタイルによると思いますが、商品の売買差益を目的にしたビジネスモデルですので
場合によっては入れざる得ないのかなと。
4についてはモナコイン系のサービスのモナ箱やイーサリアム系のdApps等、
一定数の暗号資産の保有をせざるえないサービスを想定しました。
ビットコインじゃない通貨もビットコインの価格変動に左右されますので
会社の資産として計上するような場合はヘッジショートを入れるケースもあると思います。
ヘッジショートを入れる企業の共通点
暗号資産の導入を自分たちのビジネスの拡大のために利用している企業はいれざるえないのかなと考えます。
①暗号資産の価格変動がビジネスの目的でないこと
②暗号資産をフィアット建てに換算するビジネスをしていること
上記の2タイプはヘッジショートを入れる必要が出てくると思われます。
3.ヘッジショートをいれるようになって何が起きるのか
バブル崩壊チャートを描いたことによって
ビットコインの上限というのが見えてきました。
今までは、全員が裸ロングをしていたような状態であったのではないかと思います。
取引所は仕入れれば仕入れ値より高く売れること
マイナーはマイニングコストよりも高く売れること
ICO企業も高く売れるので気にしません
売買収益を上げる企業も高く売れるので気にしていませんでした。
これが2017年までの状態だと思います。
しかし状況が変わってきました。
取引所は度重なるハッキングにより、
安定した運営を求められるように法律で制限を受けるようになりました。
マイナーはマイニングコストよりも高値で掘らなければならない状態が続いています。
そして2017年の末より大手のCBOEやCME等(アメリカのシカゴにあるオプション取引所です)でショートができるようになりました。
これは今までの新興の取引所でしか出来なかったショートとは違い、
歴史のある信用ができる取引所です。
企業としても資産を預け入れることに躊躇しない安心感があります。
取引所や企業といった大口がこぞってヘッジをかけるということは
それだけ買われていかなければ上がりづらいということだと思います。
大口と同等の出来高を誰かが積まなければいけないんだと思うのです。
新たな個人と大口が積むことになるので、凄まじく時間がかかるのではないかと思います。
4.まとめ
昨年末「売りは悪だ」といった話をするTwitterなんかの個人発信レベルですが
ちょいちょいいました。
皆が売らなければ上がっていく。といった主張です。
たぶん2017年についてはそうだったのかなと思います。
時間の流れで安定と歴史のあるオプション取引所がBTCを扱いだしたこと。
取引所も安定を求められだしたこと。
ビットコインの価格の上限が見えたこと。
こうしたことから大口によるヘッジショートも行われるようになったのが
2018年ではないかと思います。
(元々もあったと思うのですが、引き受ける取引所が新興ばかりで出来なかった)。
ヘッジショート自体は必要でしょうし、ショートのクローズは未来の買いです。
だからしょうがないと受け入れるしかないと思います。
この先についてはヘッジショートを設定した企業各々がクローズするラインに
到達したとしても次は保有している現物を売られていく可能性があります。
2017年と同じことを起こすにはそれを上回る買いが続かないといけなそう。
時間はかなりかかる気がします。
大豆やトウモロコシや石油と違って価格の裏付けとなる実需がないってのが
暗号資産の問題点ですね。
理屈ではビットコインは生産の上限があり、需要(人口)は増え続ける…はず。
という感じでしょうか。上がりだせば、この理屈は重んじられると思います。
何にせよそう簡単にはいかないだろうなと予想します。
コメント