不滅のあなたへ【フシとハヤセの意志】

本の感想アイキャッチです

こんにちは、毎日瀕死マン@hoboshibouです。

不滅のあなたへのご紹介です。

今は9巻まで出ています。
(kindleは価格が頻繁に変わるため必ずご確認の上、ご購入ください)。

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あらすじ

主人公のフシは謎の生命体?です。
当初は丸い球体として誕生し石となり狼の姿を獲得しました。
そして狼として集落で一人残された一人ぼっちの人間と接し刺激を獲得。
人間の姿を得ます。そのフシが出会い歩き、進めていく物語です。

マガジンポケット
第一話:https://pocket.shonenmagazine.com/episode/13932016480029113164

ここからは大いにネタバレを含みます

そして、様々な登場人物を接し、フシは刺激を獲得していきます。
人への変化の刺激の条件は対象の死。
フシを狙う敵。そして発展していく文明。
この世界でフシは何をなすのか?

ニナンナ→ヤノメ編

ニナンナの村でフシはマーチと出会います。しかしこの時点のフシの知性は狼レベル。
そのため食事は床で食べるし言葉はしゃべれません。
マーチはオニグマの生贄に選ばれており、捧げられてしまいます。
生贄の制度にやるせなさを感じていた優しいパロナが助けに入りますが
オニグマにはかないません。フシが狼となりオニグマを倒し
生贄を執り行っていたヤノメ国のハヤセの指示で連行されます。

このあたりの登場人物がフシの主軸になっていきます。

タクナハ編

オニグマの力を利用して脱出したものの、マーチが死亡。
ニナンナの村にハヤセが攻めてくるのをパロナは迎撃します。
追っ手をかわすためにフシは旅立ち、エセ占い師のピオランと合流。
フシはマーチの意志「大人になること」を目標に生きていきます。
ピオランからは言葉や意味、人間としてのふるまいを学びます。
フシの獲得した刺激を奪うものノッカーと遭遇。撃退。
たどりついたピオランの彼氏酒爺の家で
顔面に大けがを負い体に改造された仮面の少年グーグーと出会い兄弟となります。

ジャナンダ島編

ノッカーに刺激を奪われると対象の記憶も失うことを知ったフシは強くなる決意をします。
再びピオランと一緒に旅に出たものの、サールナイン密林にいこうとしたところ
自由の島ジャナンダ島へ連行。罪人であったピオランは捕まり
救出をしなければならないことに。島の少女トナリの勧めで闘技場で行われる生死をかけた
戦い島長戦に参加し、不死身を島中に知らしめます。またパロナがすでに死亡して
いることを知ります。再びノッカーが島に襲来するもジャナンダの人たちとトナリの力を借り
撃破、奪われていた刺激を取り戻すことに成功します。
しかし闘技場の決勝戦でハヤセに完敗。囚われます。自身の身と引き換えに
子供たちの島外への脱出の権利を得るものの、島にさらにノッカーが襲来。
自らの手、自らの意志で大切な犠牲を選択し、フシは大きく成長します。

ハヤセから衝撃の告白
あなたを愛しています

これだけ追ってきたのは愛だったのか・・・

サールナイン島編

高度な知性を獲得したフシはピオランとの関係で熟考します。
自分がいることはピオランにとって良いのか悪いのか、
そして最後はピオランと一緒にいることを選択します。
ピオランと穏やかな余生を一緒に過ごすものの、だんだんとピオランの痴呆が始まり、
フシは人の老衰を経験します。

ここまででフシは一通り人がなんであるかを理解したように思えます。
フシはその後人間は何か?生き物は何か?40年の時間をかけて体験します。

しかし・・・やってくるハヤセの子孫。
ハヤセの孫ヒサメが登場、腕にはハヤセから受け継がれたノッカーが。
世代とともに熟練されていきます。

ウラリス王国編

第一王子ボン様の登場、ボン王子は幽霊(ファイ)が見えるため
フシの周りについてきている人たちの姿も見えます。

今までのストーリーでフシは生物としての人間が何であるか?というのを
ある程度学んできました。万物の再現をするものとして、
愛や感情の補完を進めていくストーリーになるのでしょうか。

ここからはアーカイブ。私の読み取っているデータになります。

ハヤセ年表(ハヤセの動き)

ハヤセの行動を追っていきます。
巻数場所時間出来事
1ニナンナ数日指揮官の立場で生贄(マーチを選定)、フシと出会う
2ヤノメ半年間ヤノメへフシ、パロナ、マーチ、オニグマを連行(20日間)
到着直後に薬で眠らせ、牢屋へ。
フシの希少性をヤノメ内部へ説明。
フシ、パロナ、マーチ、ピオランに逃げられるものの
マーチを殺害、オニグマになったフシの反撃にあい負傷
顔面と体に傷を負う。
直後にニナンナへ襲来しパロナに弓で手を撃たれる。
3~4巻不明4年以上フシはグーグーと過ごす。
恐らくこの間にパロナを殺害
5巻ジャナンダ数日フシと再会、島長決定戦でフシに勝利。守護団の礎を作る。
6巻ジャナンダ数か月ノッカーの襲来で島が崩壊、
(その際にノッカーに浸食されるものの賢いやり方を考えろと説得)
フシと一緒に島外へ出るも、船上でフシに愛を告白
拒絶される。
フシと離れた場所でノッカーの襲来に再度会う。
浜辺で療養の描写、食事を持ってきた男をテントに引き込む(子供を作る?)
6巻ジャナンダ数年その後ハヤセは島に戻り宗教(不死身教+守護団)に尽力?(ナンドとトナリの手紙より)
7巻不明40年ハヤセ娘誕生
ハヤセ死亡(ヒサメの誕生前)
サールナインヒサメ誕生、登場(9歳)
不明25年後ぐらい?オウミ登場
ジャナンダの罪人の印が守護団のシンボルに

ナンドとトナリの手紙は6巻の単行本内に書かれています。
「ハヤセ率いる」という表現なため、ジャナンダに帰って守護団を作ったのでしょう。
ジャナンダの罪人の印がシンボルとなっているのもジャナンダの人たちを
不死教でまとめあげたのだと思われます。
(同時期にいたはずのトナリは不死教や守護団は対策しなかったようです)。
ハヤセは愛の人であり、守護団を作った真の目的はフシとの子供が欲しい

謎のハヤセの子孫

ハヤセの子孫が頻繁にフシの下へ訪れるようになりますが、
一部謎な人がいます。

ハヤセ?歳この間40年
ハヤセ娘?歳(すぐ死亡)
ヒサメ(孫)9歳 団を率いる(団長?)
オウミ(ひ孫)ヒサメが17歳の時の子 副団長8年+15年ぐらい?
ウシオ(2代目)15,6歳?
不明こんにちはと挨拶
チスイ(3代目)ツインテール
不明(4代目)ショートカット「フシ」という1コマ
不明(5代目)小柄、あはっという1コマ
カハク(6代目)男性

素直に読み取るならば
一人を30年以内に子供を産んでいるとした場合200年ぐらい経過している
ヒサメはハヤセの生まれ変わりと言われており
ハヤセの意志(ファイ)は何かの形で受け継がれている

疑問は
・代と血筋の話
なんでウシオから2代目になるのか?
本来代で考えればハヤセ娘が2代目です。
ウシオとチスイの間の「こんにちは」の人は代に含まれてない。
継承者という表現は子供がいない場合や子供が適頃じゃないときは
血筋ではなくノッカー(ハヤセの意思が入っている)で継承者を決めている?
(ヒサメはおそらく26歳、ハヤセ娘も早死にしている)。

・時間経過
200年経っているにしてはフシがサールナイン島で過ごした40年に比べて
かなりあっさり時間経過をしている
町から町へほとんど人型で過ごしているにしては本当に200年も経っているのか?
ノッカーの有無で決めていて実はスパンがすさまじく短い?

各町と地区について

せっかくなので地理をまとめていきましょう

最初の少年の家
エスキモーの様な木造の家、暖炉で暖をとる。
非常に寒いのか周囲は雪原ですぐ近くに川がある。
(氷の上に家を作っている?)
雪原の向こうの大きな山を越えるとニナンナ。


ニナンナ
森林の中の簡易な木造建築物の村。木の実が豊富。
最初の少年の仲間たちが目指していた楽園と思われる場所
(少年の家は文字がありましたが、ニナンナにはないため「賢い人たち」が
違うかもしれません)。
文字の文化はなくニナンナ地区内に40以上村がわかれている。
マーチがいたのはバイ族。子供は顔に炭を塗る。
複数の村をヤノメによって生贄の選定に利用されている。


ヤノメ国
町は石と木で構成、夜でも明かりが灯されており比較的文明レベルは高い。
食料品も豊富、地図や郵便の文化がある。目がシンボル。
箸を使うなどどことなくアジアンテイスト、戦闘的で毎日タクナハと戦う。


タクナハ
ピオランの故郷、国なのかは不明?
商店のラインナップ、畑仕事、木の切り出しと資源は豊富。
酒の醸造技術もある。
リーンの家は石造りのお屋敷(崖に隣接)、庭は綺麗に整備されている。
室内には巨大なカーテンがかかっており布を大量に作る技術もある。
ヤノメと毎日戦っている。


ジャナンダ島
離島でありながら、石造りの巨大な建築物。
当初は国家に属しており、島流しの土地であったそうだが、今は属していない。
3宗教が同居する土地(北モンジョ、東ベネット、西ズムラ)
(5巻114ページの地図より)
ベネット教(♂のようなシンボル)、モンジョ教(本の様なシンボル)、
ズムラ教(Ψが上下にあるようなシンボル)

ジャナンダ島(後)
島長戦で勝利したハヤセの提案で子孫と守護団を作っている。
罪人のマークが守護団のシンボルとなっていることから島全体から認知されている。
戦闘員はヤノメと同じ服装なためヤノメと守護団は融合している可能性がある。
サンデルが島に戻ることから、島自体は極端な弾圧等はないいい方向に発展した模様。


サールナイン島
当初の表記はサールナイン密林
動物たちだけのパラダイス。地図の表記はサールナイン島


ウラリス王国
ボン王子の国。兵隊は鉄のヘルム、鎧、鉄剣を装備している。
豪華な石造りの町、床面も舗装されている。週刊雑誌を出せるほど印刷技術が発展している。
非常に豊かな国。


イルサリタ国


ウガ城
フシが令嬢アンナを復活させた城。
神よどうか我々をお許しくださいと祈っているのはベネット教教督

エンタス市
崖に吊り下げるクレーン技術。
3メートル四方ぐらいの高さのある鉄の牢獄、
それを埋めるだけの熱した鉄、溶工技術、採掘能力
わりとオーパーツな場所。
ベネット教の大教督がいるってことは本山?
領主は当初否定的じゃなかったけれども・・・

よくわからないワード
ヘナ大陸
どの国が入っているのか不明。
守護団の手が届く範囲のよう。

ファイと器と楽園

1巻からたびたび楽園というキーワードがでてきます。
最初の少年にとっては賢い人たちがいてクダモノがあり魚が取れる場所
先に行ったみんながその環境で楽しく暮らしている場所

ウーロイ「あの世の楽園で楽しくやるさ」
6巻96ページ

黒いの「目を閉じなりたいものを想像しなさい楽園にとらわれる前に私が迎えに行く」
6巻182ページ

不滅のあなたへでは「ファイ」という概念があり、
これは人間の言葉ではとか、感情になるそうです。
肉体を器ととらえファイが肉体にある時に初めてその人となりうるそうです。
フシが再現できるのは基本的に器だけ

黒いの「器が壊れるとファイは解き放たれる
ファイは自分の意志によって自らのやりたいことをやり
行きたい所へ行けるのだ」
7巻36ページ

多くのファイは自らの意志で楽園にいっています。
楽園にいっていないのはボン王子に見えるファイだけ。

ピオランは何になったのか

死ぬ間際に黒いのと接触。本来であれば楽園にとらわれるようですが、
その前に若返った(ファイとなった)ピオランは黒いのが差し出した球体に触れ変化。
役立つものに生まれ変わりたいとしていました。
フシがピオランに変化できることから器はフシの中に残っています。
8巻の34ページに登場する美しいお馬さんは顔にピオランと同じあざがあり
また、太ももをかみアピールしています(生前のピオランと同じ)
その後フシは乗っていますので役に立つものに生まれ変われたと思われます

9巻では表紙に!若いピオランがフシをおぶっています。

なんでパロナはついてこなかったのか?

ボン王子は特性としてファイが見えます
フシの後ろを歩いている描写がされるのは

マーチ、オニグマ、グーグー、トナリ、リガード

他の人達(少年やパロナ)はおそらく楽園にいっています。

ついてきているメンバーの立場を考えると

マーチ(フシのお母さん)、オニグマ(マーチに恩がある)、
グーグー(フシの兄弟)、トナリ(信頼できる友達)、リガード(フシの上を飛ぶ友達)

共通点はリガード以外は目の前で死んでいること。
器が壊れたときについていくかどうかすぐに選択できたことは関係ありそうです。
少年は仲間が死んでいることを気づいていますので楽園に行ってしまいますし、
パロナはフシと離れてから殺されています。

もしくは、パロナについては殺害時の描写として

ハヤセ「顔かお腹かで迷いましたがお腹はかわいそうでしたので顔にしました
    しかしそれもなかなか手こずりましてね
    仕方なく首を狙ってあげました」

5巻のハヤセのセリフ。
これを深読みすれば身籠っており守るために誇り高く戦い死亡した。という解釈もできます。
マーチが死ぬ直前にパロナにお願いしたのは
マーチの代わりにママになってね」でした。
ママになり生きる目的を果たしたため先に姉の待つ楽園にいっている説です。
パロナの死は伏せられている部分が多く、いつか明かされるかもしれませんね。

ボン王子はキッチンの住人フェンと片腕のニクソンという自分の城にいたファイも
見ることができます。ボン王子は仲良しで一緒に行動していますし。
トナリも王城とフシの周りを行き来していますのでファイの移動はかなり自由そうです。
(もしかするとどこかにファイとして残っているパターンもあるかもしれません)。

変身した際に持っている能力と各キャラの目的

能力
少年・・・特になし(基本形)
狼・・・素早い動き、嗅覚
マーチ・・・木登り
オニグマ・・・強く大きな熊
グーグー・・・火吹きと強靭な肉体
モグラ・・・小さく穴を掘れる
パロナ・・・軽やかで高い身体能力、弓
トナリ・・・毒耐性
シン、酒じい、リーン、ナンド、ウーロイ、ミァ、ウーパ、リガード

目的
少年・・・世界を知りたい、ずっと覚えていてほしい
マーチ・・・大人になりたい
グーグー・・・フシの兄弟(兄)死んだら俺になってほしい(想ってほしい)
トナリ・・・お父さんをビックリさせること、
みんなの生きてた時のことをたくさん思い出してあげて
ウーロイ・・・動物をたくさん飼いたい
ミァ・・・画家のモデルになりたい
ウーパ・・・太陽が昇る場所を知りたい
ハヤセ・・・フシとの子供が欲しい

こうしてみてみるとフシは自然と彼らの目的を達しようとしているのかもしれない。

書物の名前と宗教の話

ヤノメ史 四神伝
フシに関する最古の本ハヤセ文書
医師サンデルの本(球から始まったという記載がある)
トナリの日記(守護団の改変本と原本がある)

ヤノメ史四神伝はオニグマを祭るような本なのですが、
ベネットモンジョズムラの3宗教と併せると4になるのが気になりました。

ジャナンダの地図は
ベネット、モンジョ、ズムラに囲まれて闘技場があるのですが
7巻196ページにでてくるジャナンダの民その証では

モンジョ教、ベネット教、ズムラ教
戦いによって皆一つになる。
この中心地が闘技場である

といった記載。
元々ジャナンダという土地は宗教儀式のための土地だったかもしれません。

フシは何者なのか?黒いのは?ノッカーはなにか

フシについては
補完するための存在(海を再現できれば完成)

黒いのは
フシを作りレベルアップさせるための存在
直接は関与できないゲームプレイヤーのような存在

ノッカー
フシから奪う存在。
フシに対する試練?、補完の拒否?。
→9巻でファイであることが明かされました。

「補完することの目的」がもしもノアの箱舟を作るためであれば、
フシは新しい神様になります。
ノッカーは作らせないことで次の神様を滅ぼそうとしているのか
もしくは滅ぼすための条件を先送りしているのか・・・。

考えてみても現段階じゃ結論は出ないでしょうねえ。
彼らの目的がなんなのか?は完全に不明です。
本作ではひたすらフシが成長していく物語です。
果たして、その目的にフシが疑問を持つようなレベルまで到達できるのか・・・。
語られることはあるのか・・・。

9巻ではノッカーはファイであり、肉体からの解放を目的としている
皆を救いたい存在であるということが語られました。

最後に

そんなこんなで終わります。長文読んでいただきありがとうございました。
「この漫画がすごい」で大変に話題になったのですが、今人気は若干下火だと思います。
成長物は目的がチャンピオンになること。ならばそのための1ステップを
一つずつこなしていく姿を応援していけばいいですが、
世界の補完となると規模が大きすぎてどこまでが1ステップでどこがゴールなのか
全くわからないです。こうした点が敬遠されたり脱落者を生むのではないかな~。
お話が終了するときはゴールが明確になりますので
評価が大きく変わる作品だと思います。

ありがとうございました!

)

今は9巻まで出ています。
(kindleは価格が頻繁に変わるため必ずご確認の上、ご購入ください)。